ただそこに座るな!~良い瞑想のためのヒント~

by ki'une on October 7, 2011

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前回の瞑想についての文章の中では瞑想での良さを述べた。ここではよりよい瞑想を行うためのちょっとしたコツを紹介したい。

私が初めて瞑想をしたとき、集中し続けることがこんなにも難しいことを思い知った。クライミングに集中していない限り、私のまとまりのない心がいつ瞑想状態に入るかなど全く不明瞭なのだ。しかし瞑想も他のすべての事と同じように、根気強さと反復によって徐々に結果を出すことができる。

そう、続けることに価値がある。

実際、我々の心は連続して動いている。過去の出来事を反映し、未来を不安がる。気晴らしのようなマイナス思考でさえも深く入り込んでしまう。しかしこの間、今という時を幸せに思うことはない。それが唯一の我々の安息の地だとしても、だ。ときどき私は一時間もの間瞑想するが、合計一分間程しか静寂を得られていないように感じるのである。

無意識の心は強く、中和しようとする試みを打ち消す。瞑想を行ってみると、あなたが落ち着きがなくなり苛立ちやすくなっていることに気付く。そしてその時、瞑想の重要さが理解できる。悩むのをやめよう。すべきことは、長年連れ添ってきた習慣を変え、新しくベストな習慣を作りだそう。焦らないでじっくり取り組もう。

環境を整理する

始めに、気を紛らわすもの全てを取り除き、環境をリラックスできるものにする。快適な座禅法である半跏趺坐や、もし体が柔らかければ結跏趺坐の姿勢になる。(私の場合結跏趺坐は続かなかった。)上記の姿勢のまま背筋を伸ばし、硬い石のフロア以外に座る。快適な瞑想用のクッションを使う人もいるが、私の場合ヨガマットの上に座る。

ベッドやソファの上で瞑想はしないようにしよう。心が眠気などの受動的なリラックス状態に移ってしまう。心が完全に目覚めていなければならない。通常瞑想は受動的なものと言われがちだが、本当は完全に能動的なものであり、あなたの心が行うものである。あなたがもし幸い自然の中にいるのならば、そこが瞑想にもってこいの場所といえる。

呼吸に集中する

目を閉じて呼吸に意識を集中させよう。マントラを使わない限り、鼻から息を吸って吐こう。マントラを使用する場合は口から息を吐こう。4回数えながら息を吸い、5回数えながら吐くことで呼吸をコントロールしよう。

喉の奥に息が当たるように呼吸をしよう。息で鏡を曇らせるような感じだ。その後しばらくあなたの呼吸は、海岸に打ち寄せる波のような懐かしい音のようになるかもしれない。空気が肺と体全体に満ち溢れていることに留意しよう。下腹が呼吸に合わせ動き、胸が膨らんで縮まるのを感じよう。
以上のことを保ちながら続けよう。

一旦呼吸への意識を失うと、無意識が体を支配し、空虚感で溢れた考えがあなたを邪魔してくるであろう。ただそれらの考えを素直に入れ、そして出してやろう。あなたの心が考え慣れしてしまっている場合はそのことに時々気付きにくい。あなたの心でそれらの考えが当てもなく廻っていることに気付くまで長い時間がかかるかもしれない。これに気付いたら呼吸に焦点を当てなおそう。次にまた考えが頭の中にやってきたら、思考の負のスパイラルを防ぐために、それを受け入れて頭の中から出て行かせるようにしよう。その考えに絶対に意識を留めてはならない。

結局のところ、心があてもなく彷徨う時間をゼロにしたいのであって、瞑想時間の全てを完全に集中したいのである。もし気が散りやすいのであれば、考えが心の中に入ってくるのを観察しよう。このように意識的に思考の流入を待とうとすればするほど、何も思考が入ってこないことに気付く。

毎日15分瞑想をしてみて、その後30分に伸ばしてみよう。十分に時間があれば、あちこちで一時間に挑戦してみよう。瞑想時間が長いほど、効果は増えるのだ。

マントラ

私が初めて瞑想を行った際、瞑想の先生に会い、個人的なマントラを教えてもらった。
マントラは長く、効果を感じられないものもある。短いマントラの多くは、AhやOhmなどの自然な息の吐き出しのように鳴り響く。私は徐々に上記で触れた簡単なウジ呼吸に慣れていったが、それは下腹の深い動きを伴ったものだった。

皆結果は違う。集中することに関して、マントラが効果的な人もいれば、シンプルな呼吸法が効く場合もある。自分はどちらがよいか試してみよう。

一人での瞑想

実は、私は自分のマントラを他人と共有しないようにと言われていた。それはスピリチュアルな理由からで、個のマントラが持つ潜在能力やエネルギーは一旦他人と共有すると消えてしまうというものだった。しかし私の中では、一般的な瞑想とは個人の行いであると考えるに至ったのだ。瞑想の主目的のひとつは、意識を高めエゴからの解放を目指すことだが、他の人に瞑想について話すときに「他の人より精神的に上だ」という自覚から、あなたのエゴが出てしまうかもしれない。あなたは成長している。何故それを自慢してしまって台無しにしてしまうのか?だから私は友人や家族に瞑想を進めない。彼らの多くは私が瞑想をしていることを知らないはずだ。その時になればあなたもきっと分かる。恐らくこのことはこの文章の中で偶然発見することなのかもしれない。

音楽

音楽は個人の好みによる。音楽をかけながらの瞑想は私自身は行わないが、ヨガの場合は別で格別である。音楽なしで瞑想をしてみるのもよいが、音のない環境で簡単に気が散ってしまう時に癒し効果の高い音楽をかける程度がよい。また歌や歌詞のあるものは避けよう。反復性のあるお経のような曲であればよい。

瞑想クラス

瞑想に関係することはあまりしないが、それでも確かに多少のサポートにはなるかもしれない。瞑想の結果としての他の人の顔に現れる幸せの表情を見るだけで、あなたは前向きになれるかもしれない。また他の人と瞑想をすることでエネルギーをもらえるなどといったメリットもある。

瞑想クラスは通常無料であり、特に仏教の寺などがそうだ。

眠りに落ちる?

瞑想をするには朝が一番いいと気付いてから、この問題にしばしば直面する。寝起きが良い方ではないので、瞑想状態に入った後にうとうとしてしまう自分に気付く。もしあなたもそうであれば、瞑想の前に15分から30分の運動、特にヨガをするのがおすすめだ。

一日に一回の瞑想なら、朝がおすすめだ。だがそれを行うのに早起きをする必要がある。もしそれができないなら、夕方の早い時間帯でもよい。しかし一日の疲れから瞑想の質は落ちるかもしれない。

Eckhart Tolleの「The Power of Now
という本では就寝前のエクササイズが紹介されているが、是非とも寝る前の瞑想は避けよう。ベッドに横たわった時は、体の各部に一それぞれ数秒間意識を集中させるような格好で、体の意識の波の上がり下がりに身を委ねよう。

心の乱れ?

もしあなたの心が一瞬もしくは瞑想の全体の間においてかき乱れたら、そのままにしておこう。
悩んだり、心を更なる戯言で溢れさせても意味がない。ただそれを受け入れて、自分の思考をよりよい方法で捉えなおす必要性と、違うものへの集中の必要性に気付き、再び瞑想をやってみよう。

もし日々の生活の悩みを上手くやり過ごすことができてきたなら、瞑想を経て心がその不安や葛藤から離れてきた証拠だ。そして次はその感情自体に注意を傾けよう。決してその感情を抱く理由に注目してはならない。

例えば、あなたが要求の多い上司に腹を立てているとしよう。ただ、その腹の立つ感情を観察し、上司に対する感情全てを投げ捨てよう。苛立つ理由を心が失い、そしてだんだんとその感情までも無くなっていくだろう。仮にそれが強い感情であったとしても、最低でも感情は薄まるだろう。更に言うと、広い視野で物事を見ることが可能になり、ポジティブな感情へと移ることができる。

瞑想についての最初の文章でも触れたが、瞑想を通して、人生で大きいと考えられがちな問題を見るときの角度を変えることができ、そして答えを見つけたり、数あるデザートの中から一つを選ぶのと同じぐらいの難易度でその問題を捉えることができる。10数えて息を吸い、それを繰り返そう。

もし瞑想を始めたばかりならば、心が乱れることはしばしばある。そういったときは目を開け、何かに焦点を当てた状態で瞑想を試みよう。曼荼羅もかつてそのために使われていた。蝋燭や風に舞う木の葉を見つめてみよう。しかしながらやはり視覚の世界を瞑想から取り除くのがベストだ。

瞑想は最初のうちは有益に感じないかもしれない。特に気が散りやすい性格であれば尚のことである。瞑想に正しい方法も間違った方法もない。ただ続けてみよう。いい瞑想も悪い瞑想も全て、あなた自身の中の宮殿のレンガの一つ一つとなって支えてくれる。そして自然と現在という時に焦点を当てられるようになる。徐々に、様々な状況でも「今」を生きていることを実感できるような瞑想の数が増えてくるだろう。たとえ列に並んでいるときや渋滞待ちという状況でも。

瞑想は目的のための手段ではない。手段でもあり目的でもあるのだ。

-Jiddu Krishnamurti

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